廣山直人 (delofamilia) × 山本博之 (JOIN ALIVEプロデューサー/Mount Alive代表) Interview

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山本 僕の知り合いのシェフとかと一緒に作って、メニューを決めて、これだったら皆さん喜んでくれるね、なんて言ってスタートしたのが1年目で。で、フェスティバルはどんどん進化させていかなきゃいけないっていう思いをずっと強く持ってるので、毎年同じじゃダメだなと。いろんなもの取り入れて、いろんなことをマネて、それでやってくことが結果的にオリジナルになっていくので。北海道は夕方くらいになると寒くなってくるから、じゃあ温かいものがいいよねとか。魚もうまいし、バックヤードに炉端を作ろうっていうのもスタッフからアイデアをもらって。

NAOTO 炉端、よかったですよね。

山本 去年なんかは、かなり広くなってきたじゃない? 最初は本当こじんまりしたところだったんですけど(笑)全然入りきらなくなったんで、どんどん拡張していったんです。そこでいろんなミュージシャン同士ではじめましての方やら、もう、中には3時間ぐらいずっとあそこから動かない方もいて。

NAOTO ヨ・ラ・テンゴがずっと座ってて(笑)。

山本 そういうのもいいなとか思いながら、常にいろんなことにチャレンジしてるという感じですね。海外のフェスはすごく参考になりますね。日本にもたくさんいいフェスティバルありますけれど、どうしても客になれずに仕事になるっていうか。海外に行くと、知り合いにもあまり会わないっていうのもありますが、すごい客としていられるというかね。

NAOTO きっかけがどうであれ、オリジナリティが出てる感じはありますもんね。

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山本 また北海道ならではの空気感とか、多分メンバーの皆さんも、出る汗の量が全然違うと思うんですよね(笑)。何か開放的っていうか、そこにうまくいろんな要素を取り入れていけたらいいなって思いますし。自然は思いっきりあるし、アートの要素なんかも取り入れたりとか。あと、遊園地があるのでアミューズメントの要素と、本当にいろいろありますから。JOINでいうと、まだいわみざわ公園の半分も使ってないんですよ。スキー場もあるから、スキー場の上でちょっとしたダンス系のパーティとかあったらいいなとか思いますけど、またスタッフに勘弁してくださいって言われるんで(笑)。

NAOTO どんどんアイデアは出てくるし、どんどん実践もされてきて。進化型フェスティバルというか。

山本 でも、どうだろう? RISING SUNはオールナイトっていうことと、客席の中にテントも張れるっていうことをこだわってやってきて。JOIN ALIVEは真逆で圧倒的に楽だっていう。あと、自分は洋楽好きだったので、海外のアーティストを出したいなっていう思いがすごく強くて。逆に、もっと広い家族層にも受けるようなアーティストもあのロケーションだとありだろうっていう感じで。昼間と夜の時間帯の顔が同じステージでも違う、みたいなかたちとか、本当いろんなことを考えてますね。考えてると楽しいですよね。お客さんからもそうだし、ミュージシャンからもご意見をいただいて。奥田民生さんからは「1年目のほうがスープカレーラーメンうまかった」とか、「2年目、何かお前、具、変えただろ」みたいなそういうことを言われたりとかですね(笑)。

NAOTO スープカレーのことを(笑)。大型フェスで食べ物そろってるとこあるんですけど、JOIN ALIVEのあのスタイルってなかなかないじゃないですか? ちゃんと目の前でやってくれるし、テンション上がりますね。

山本 ありがとうございます。ご当地それぞれいろいろありますけど、やっぱ北海道は魚でしょうっていうことで。

NAOTO あと、遊園地の感じもよかった。あれは普通に遊園地のお客さんもいるんですよね?

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山本 いますね。JOIN ALIVEのお客さんはそのまま入れて、乗り物だけは別で。でもJOIN ALIVEのお客さんは乗り物も安く乗れるので。

NAOTO そういうのがいいっすよね。音楽をずっと見るのもいいけど、せっかくだから乗ってみるかとか。ちょっと日本っぽくないのかな。

山本 ヨーロッパは移動遊園地とかの文化があって、しゃれたテントとかもたくさんあるので。岩見沢の知り合いから会場探してるんだったらいいとこあるよって教えてもらったんですけど、まさかこんなテントがあるって思わなかったので、もうここだと思いましたね。

NAOTO あの作りというか、あれはほかにはないですよね。座って見れるし、前に行きたい人は行って。だから、テントって、ゆったり感というかアミューズメント感があって、そこでザ・シー・アンド・ケイクとヨ・ラ・テンゴがめっちゃはまってて、めっちゃよかった。

山本 まさかヨ・ラ・テンゴが札幌で見れるとは思いませんでしたって、100人くらいに何かもう神様のように言われたんですけど(笑)。逆に言うと、それ以外に広がってないっていうのがちょっとね。昨年は思いっ切って1回若いバンドを北海道に呼びたいなっていうことでザ・ストライプスにしたんですけれども。やっぱり海外アーティストはなかなか北海道に来れないから、それを実現するのはイベントの差別化としては絶対大事だっていうことで。そこにきゃりーちゃんのような方もいて。きゃりーちゃんなんか、もう思いっ切り遊園地に行ってましたからね。

 

 

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