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 ――文明の力じゃないですけど、今はこれがあるから便利に、これが出来るようになったみたいな

石毛:さっき話してた、ソフトシンセとか

NAOTO:何割ソフトシンセ?

石毛:バンドは3割ぐらい。混ぜてるんだよね。ソフトとアナログ混ぜるのがすごい好きだから。ソロは半分くらいはソフトかな。半分、7割くらいかな。

NAOTO:あれは?生ピみたいな音が入ってたのは?

石毛:あれは生ピを弾いた

NAOTO:だよね。あれがソフトだったら、ソフトやベーって(笑)

石毛:頑張って弾いた。ソフトは効果的に使うときにエフェクトかけやすいから、 飛ばすようにって感じ。あとは、サンプル素材が多いかな。

NAOTO:なんかテレフォンズとは全然違うね。俺も違うから、だからそこでちょっとシンパシーを感じるというか

石毛:似たような活動してるもんね

NAOTO:俺は自分で全然わかんないけど、どういう趣向なのかなと思って

石毛:いろんな音楽を作りたい集団、集団ていうか趣向。ロックにこだわって無いじゃん、俺たちってなんか。それがいいんじゃないかな。さっきバックグラウンドの話とかあったけど、たぶん二人とも特殊だから。たぶんロックバンドを超続けてる人ってたぶん、日常がもうロックそのものなんだと思う

NAOTO:ちょっとこれを極みに入ったみたいな

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石毛:そうそう、大御所の方々はそんな気がする。俺たちは、ちょうどさ、クラブとライヴハウスが混ざりはじめてる世代だったと思う

NAOTO:ステレオタイプというか、良い意味でも悪い意味でも。やっぱりそういう人は多い?俺あんまり同じ世代に知り合いいなくて

石毛:俺たちみたいな活動をしてる人は少しいるかな。でもそれは何ていうか向こうのインディロックの動き方的な。名義が変わっても、なんか作る音のキャラクターはそこまで変わらない印象もたまにある

NAOTO:そっか。なかなかね

石毛:特殊だと思うんだけど。こういうバンドシーンで本物の808持ってる人が居るって。居ないと思う

NAOTO:この前のテレフォンズのアルバムかな。朝が来るまで踊ろうみたいな曲と、ソロのは通じるものがある。牧歌的というか、アーシーな感じというか

石毛:あーいうの好きなんだよね

NAOTO:あの曲も良かった。テレフォンズの方の楽曲

石毛:ありがとうございます。なんか、あーいうアーシーなものって憧れがあるんだよね。なんでかわかんないけど。たぶん海がないとこで育ってるから

NAOTO:憧れなんだ

石毛:憧れなの。アイスランドのも、あれも憧れなの。埼玉ってほんとに、海も無くて、山も無くて

NAOTO:自然もあんまないの?

石毛:自然はあるんだけど、平野だから感動する自然は無くて・・・普段ほのぼのしててさ、公園で昼寝とかできるんだけど、やばいこの山からの景色!とか朝の海奇麗とか全く無かったから、そこに対する憧れが凄いある。だからソロみたいな曲を作りたくなった

NAOTO:ソロの時もなおさら不思議だけど、そういう人が作ってるって不思議だよね。憧れであそこまで作るって、想像力があるってことだよね

石毛:憧れは大事

NAOTO:あれを例えば北海道の人とかが作ってたり、沖縄の人が作ってるって言ったら、ちょっと理にかなってるっていうか。

石毛:納得する

NAOTO:そうそうそう。それこそアイスランドの人が作ってたら。あ、やっぱそうなんだよねってなるけど。確かに埼玉の人が作ってるって(笑)

石毛:だから、自分で旅に行って映像撮ってくるしかないんだよ。近くにないから。そうやって作った方が音って本物に近づく気がして

NAOTO:映像を撮ってからって初めて聞いたな

石毛:でも、今は簡単に編集もできるし。昔より簡単に、まあ音楽もだけどクオリティは置いておいて、簡単に作れるようになったから。

NAOTO:みきちゃん(フルカワミキ)の新作もそうだよね。

石毛:Moshi Moshi , Kikoemasuka?だね。

NAOTO:自分で編集して。そういう意味でアーティストが自分で

石毛:気軽に出しやすくなった時代ではあるよね

NAOTO:自分でトータルで演出しやすいというか。見せ方も、音も、音とリンクしたアー写だったり映像だったりていうのを

石毛:だって予算とか無かったら、画とかクオリティは置いといて、なんとか解決はできちゃうからさ

NAOTO:それによって生まれるあらたな・・・このアイディア勝負というか

石毛:一方でやっぱ良い音も残していかないとは思うんだけどね。だから今、ハイレゾとかさ、ああいうのはいいことだなと思う

 自分で編集してといえば、この前飯坂温泉でおこなわれたイベントへ同行した時に、delofamiliaのメンバーのこーへー君がiPadでいろんな映像や写真を撮ってたんです。それを編集して、簡易プロモーションキッドみたいなのを(作ってて)、たまたま撮った写真が良い感じだったんですよね?これ次のアー写でいんじゃない?みたいに盛り上がったりなんかして(笑)。

NAOTO:やっぱりメンバーが作ったものって妙な説得力があるの。クオリティとかの次元ではなくて

石毛:わかる。そうなんだよね。なんか等身大っていうか、そのままやりたいことが伝わってくるっていう。自分たちの

NAOTO: Twitterで見たけど、インストアやってたじゃない。あれ、結構いろんなものを持って行ってたよね?機材っていうか

石毛:そうだね。ソロのインストアは。エレガットギターとマンドリンとループサンプラーとメロディオンとか使ってた。…

NAOTO:どうやって演奏してるの?スタンダードなやり方は

石毛:あらかじめ2ミックス組んであるのを足下のサンプラーに入れとく。ループのバンクが3個有るから1個目に2ミックス入れといて、2と3使ってリアルタイムでループ作って、フェードイン&クロスフェードさせて2ミックスに繋げて歌ってくみたいな感じだったんだけど。もっと練習しなきゃなって思ったのが正直なとこでした(笑)発想は面白いと思ったんだけど

NAOTO:一個ずつマンドリン持ってやったり、ギター持ってやったり

石毛:そうそう

NAOTO:それも普通のロックバンド

石毛:やったらおもしろいっていうのと、クオリティはまた別の話しっていう(笑)

NAOTO:これからどんどん

石毛:俺はね、楽器演奏するのも好きだけど、やってもらうのっていいよね(笑)最近そういう思考にもなりつつある

NAOTO:だし、昔なんかは・・・今は人がやったことをおもしろがれる。年々。

石毛:昔は人が関与するのが好きじゃなかったんだよね。最近はその方がおもしろいんだよね

NAOTO:さっきいったように予定調和って、もちろん、さっき言ったハイロウズとかは突き詰めるあれだからいいけど、そうではない

石毛:俺も人間力の自身が無いので、音で

NAOTO:だからうまくまとまらない。突き詰まらないほうがいい。極めるっていうよりは。まあ今は。

石毛:そうやっていろいろやってても自分の音って絶対出てくるし、それを信用しようかなって

NAOTO:結局そうだよね。誰かのライヴを観て、かっこいいからライヴでやりたいと思って作っても、結果はずれちゃう

石毛:さんざん昔は盗作みたいだって言われたけどね。曲作っても

NAOTO:それが最初でもあるしね。曲作る、ギターやるっていうことはね

石毛:そうだったりした?

NAOTO:なんかある時期に、盗作でいろいろ言われる時期があったんだけど、それ言われて、それ違うよ、本当はこれだよって(笑)

石毛:盗作っていうかサンプリング感覚

NAOTO:決して悪意があってではなくて…これがやりたい!って

石毛:リスペクトをもってやってます。みたいな

NAOTO:そうそう

石毛:ヒップホップやダンスミュージックの手法に近いよね

NAOTO:そうそうそうそう

――作り手だから考えられる今後。もっと便利な世の中になっていく中で、音楽はどうなっていくと思います?

石毛:音楽を買う人がもっといなくなるんじゃないすかね。単純に。ライヴに来る人は居ると思うけど

NAOTO:あれ不思議だよね。ライヴは売れてるのに

石毛:でもフェスもレジャーみたいになってる。なんかそのライヴ行くというかは、遊園地みたいな、映画の選択肢みたいな。今や2~3ヶ月にいっぺんあるしさ。ディズニーランドと変わんない

NAOTO:誰がやってるからっていうか、そこに行く意義みたいな

石毛:まぁ音鳴っててビール呑める楽しさみたいな

NAOTO:みんなで騒げる

石毛:っていう変化はちょっとずつあると思うけど、音楽をちゃんと聴く人はちゃんと聴く人でやっぱ存在してるので、ハッキリ二分化してくるんじゃないすかね。聴いて買う人と、なんか生活にあるって人と

NAOTO:だけど、きっかけが大きくなってるのってことはいいよね。フェスの人口が増えて、あんまり音楽好きじゃない人が行ってるけど、そっから、いいかもみたいな

石毛:そっから本気になる人は絶対居ると思う

NAOTO:確率は上がる

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――聴く人は良い環境を求めてるって事ですよね?

石毛:ハイレゾも買うと思います。

NAOTO:ハイレゾも24bitの48kHzとか96Khz。ハイレゾもiTunesで聴けるようになったから。

石毛:アップデートすれば?

NAOTO:最新のやつはできて。それ以外も

石毛:FLACは?

NAOTO:FLACもできる

石毛:やった、これで買える。やっと

NAOTO:だからたぶんそういうので、例えば再生はiTunesで、スピーカーはいいのとか。

石毛:iTunesの配信ってファイル形式は?

NAOTO:mp.3とか。例えばototoyとかe-onkyoとかで買ったやつをiTunesに入れてとかできるし

石毛:iTunesってなんか謎のEQかかるよね?なんか、QuickTimeとiTunesで聴くと音違うし。個人的にはQuickTimeの方が全然音がいい気がするけど

NAOTO:中が抜けるっていうか

石毛:EQ補正したいんだけど、なんかなぁー。でも、FLAGとか24bit/48kHz、96Khzが再生できるのデカいね

NAOTO:うん

石毛:人から教わったマンチェスターの音楽サイトBoomKatってサイトがあるんだけど、そこでFLAG配信しているのよ。そこでいつもFLACで買うんだけど、結局iTunesで聴かないから、めんどくさいな、みたいな(笑)だからFLACで聴く時はVCLで聴いて、それ以外は変換して・・・だから同じ曲でファイル形式が違う曲が何曲かあるっていう

NAOTO:なんか、めっちゃいい再生ソフトがあるの。アプリが、無料で。

石毛:へぇー

NAOTO:後でメールします(笑)

石毛:それって結構ライブラリとかiTunesみたいな感じ?音楽を再生するのにいいって事か。

NAOTO:そうそう。管理はちょっと・・・エンジニアの人に教えてもらったけど、めっちゃ音いい

石毛:自分でバウンスした後とか、iTunesじゃなくてQuickTimeで聴いてたからなー

NAOTO:だからスタジオとかでマスタリングするときにハイレゾでもらって、そういうのを再生したりとか。CDじゃできないから、個人的な楽しみ

石毛:うんうん。

NAOTO:あと多分海外ってバイナルを聴くのがオシャレっていう文化があるから

石毛:あーバイナルは無くならないね。あれはね

NAOTO:あれは絶対無くならない

石毛:バイナルとテープは無くならないね

NAOTO:CDは無くなっても

石毛:CDも愛好家はたぶん残ると思うけど。バイナルとテープって愛着?っていうか、コレクター心をくすぐるよね。

NAOTO:確実に情報量があるね。バイナルは。

石毛:あるね

NAOTO:確実に情報量があるね。バイナルは。だからもっとね、日本も買えればいいんだけどね。ちゃっと

石毛:作るの高いっていうじゃん。もう原価が、1枚250円とかしちゃうんでしょ?だからどっかの国が安くて

石毛:今でもジェットセットとかフレークとかは発注すればレコード屋さんがプレスしてくれるみたいだし。詳しい仕組みはわかってないけど・・・

NAOTO:普通に洋楽のレコードを買うとしたらどこで買えばいいの?

石毛:色々有ると思うけどよく行くのはジェットセットレコードやフレイクレコードかなぁ

NAOTO:それって普通に

石毛:下北にあるよ~。フレイクは大阪

NAOTO:俺は海外に行った時とか、海外の友達にいつも送ってもらってる

石毛:大阪のお店は通販もやってる。クラブ系はあんまないかもね

NAOTO:普通にロックがいい

石毛:だったらジェットセットとかフレークは買えると思う。結構レアな7インチとか

NAOTO:新品も売ってる?中古だけ?

石毛:新品有るよ!でも今バイナル俺聴かないんだよね。そろそろまた聴きはじめようと思ってるんだけど。ベックの新譜とかはあれは絶対バイナルで聴きたい

NAOTO:ベックのアナログめっちゃいい!絶対良いあれめっちゃ音良いよね

石毛:あれめっちゃいい。あれは傑作よね

NAOTO:なんでいきなりあそこに戻ったのかわからないけど。シーチェンジ以来の。あれめっちゃ音良い

NAOTO:あれ、俺アナログとCD持ってるんだけど、上と下が全然違う。アナログのこう、伸びが

石毛:広い?

NAOTO:広い。あれいいよね

石毛:目から鱗!そうきたのかーって

NAOTO:モーニングフェーズか・・・あーいうのソロのやつと近いね

石毛:あーまあでもあそこまで出せたら良いけどね

NAOTO:あれはちょっとレベル高いから。マスタリングもいいしね

石毛:音めっちゃいいよね。ビーチハウスとかって好き?

NAOTO:うん。好き好き好き

石毛:今回の新しい感じ、あの808の感じと、ギターの感じが

NAOTO:結局・・・808、やっぱ808ですよ(笑)

石毛:808ですか。いいな。買おうかな(笑)

NAOTO:見つけたら買わないと買えなくなっちゃう。俺もお店に一年くらいお願いしててやっと買えたから

石毛:もう物が無いんだろうな

NAOTO:ないねー。なんか一年前ぐらいに、震災のオークションでムッシュかまやつさんが10円で売り出してた。買えなかったけど。全然話変わるるんすけど、70年代の日本のニューロックとか聴く?

石毛:俺あれにしよ、あのー、あれーえーっと有名なヤツ何か言って。

NAOTO:何系?

石毛:サイケ

NAOTO:四人囃子とか?

石毛:英語。最近物忘れが激しい(笑)えーとね、メンバーは誰が・・・ちょっと調べていいすか(笑)ニューロックってどのへん?

NAOTO:ピンクフロイドとか、プログレが、イエスとかが流行った時代、日本でもそういうことをやってた。俺が超好きなのはのPYGっていう。なんかね、ピンクフロイドなの。やってることは

石毛:結構さ、同じレベルで頭おかしいよね。日本のその人たちって。

NAOTO:そうそう。だし、ちょっと陰気な感じっていうか。やらしいのよ。

石毛:わかるわかる。当時のたぶん社会とかが。まださ、学生運動とかあって、日本も殺伐としててさ、ちゃんとそういうのがあったと思うんだよね。

NAOTO:そうそう。アイデンティティがっていうのが密接になってて。ファッションじゃなくって本当に

石毛:思い出した!70年代じゃないけどアシッド・マザーズ・テンプルだ!!

NAOTO:あれ全盛期の時、めっちゃメンバー居た。

石毛:ぶっ飛んでたよね。日本のサイケってあういう音だなーって思う。

NAOTO:そうそう。全然別に脈略の無い話(笑)

一同:(爆笑)

石毛:今のOGRE YOU ASSHOLEとか凄いかっこいいんだよね。

NAOTO:オーガは凄いイイよね。日本っぽいし。俺の中で和製ベイブメントみたいなユルさもあり

石毛:最近、クラウトロック寄りでさ、ゆら帝チームともやってるのよ。

NAOTO:あ、そうなんだ

石毛:そう、ナカムラさんがマニュピレーターで入ってて、ガンガン飛ばすのよ(笑)すげーダヴィーに音飛ばしてて、超気持ちいい。

NAOTO:ナカムラさんは、あの音しかでないよね(笑)

石毛:ディレイめっちゃいいんだよね

NAOTO:テンポ合わせないディレイでしょ(笑)

石毛:でも最高(笑)

NAOTO:あの人もアーティストだね。エンジニアっていうより

石毛:そうだね、あの人はアーティスト。俺のソロのファーストマスタリングもやってもらったんだけど、仕事めっちゃ早かった

 

 

 

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