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廣山直人 (delofamilia) × 石毛輝 (the telephones) 対談インタビュー

――はい。では今回はお二人の対談という事で、よろしくお願いします。

二人:よろしくお願いします。

 ――まず、二人の知り合ったキッカケを教えてください。

石毛:キッカケ・・・

NAOTO:まあ、あれっすね・・・

石毛:NAOTO君の声、全然(ボイスレコーダーの)波形が動いてないけど、大丈夫?(笑)

一同:(爆笑)

NAOTO:(六本木の)EX THEATERかな?

石毛:でも、最初に対バンしたのは大阪野音か。

NAOTO:あっ、大阪か!

石毛:でもね、その時は全然喋ってない・・・だからEX THEATERかな(笑)

NAOTO:そうだね(笑)そうだ!あの大阪のとき、ノブ君とリョウヘイ君としか喋ってなかったかも

石毛:じゃあ二人的には今年の1月のEX THEATERって事で。んで、その日のLIVEが終わってからそのまま二人で飲みに行って。その後ギタリスト会に・・・

NAOTO:たまたま共通の知り合いが集まってるギタリスト会っていうのがあって、それに行く前に二人で中目黒で飲んで、できあがってから行く、みたいな

石毛:シラフじゃなく、できあがって行った方がいいだろう的な

NAOTO:出遅れ組みだったしね。そこでも結構喋ったよね

石毛:うん。面白かった

NAOTO:同年代であそこまでマニアックな話しできたのは、なかなか無かったから

石毛:俺も。

NAOTO:そうそう。中目黒でHyperdubのレーベルの話しになって

石毛:そうだね(笑)なかなかマニアック。こういう話しできる人はいるけど、同世代のバンドの中ではあんまりいないから、それがすごい俺もシンパシーを感じたかな

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――その前の大阪は?

石毛:あーそうそう大阪野音

NAOTO:野音

石毛:大阪野音で、たぶん清水音泉のイベントで、やったんだけどその時は話さなかったよね。

NAOTO:そう。打ち上げがね、テーブルが3個くらいあって…

石毛:グループが違ったんだよね

NAOTO:そうそうそう

――シャングリラの上でやったときですよね?

石毛:そうです。

NAOTO:そう。アルカラとかね。あとポリとか。

石毛:そうだアルカラポリ!

NAOTO:あ、そういえば広島(縁舞ツアー)お願いします。

石毛:あ、お願いします(笑)

――えっここで!?

二人:あはははははは

石毛:めっちゃ楽しみです。

NAOTO:なにげにどっかでも一緒だよね。えーと、名古屋!

石毛:名古屋?トレジャー!トレジャーだ!(TREASURE05X 2014)

NAOTO:トレジャー!

石毛:同じ日だよね?どっちだっけな?どっちだ?

石毛 Mg:えーと初日です

NAOTO Mg:じゃあ同じですね

NAOTO:だよね。

石毛:きた!トレジャーの日って俺ら次の日何かあるんだっけ?

石毛 Mg:BAYCAMP出て・・・

石毛:前の日に呑もう!(笑)

NAOTO:そうだね(笑)

――お二人とも今年で31歳。少し振り返ってみて、20代ってどうでした?昔こういうの聴いてたよとか

NAOTO:何かベタだけど、学生の頃どういうの好んでた?

石毛:まぁ世代的にやっぱオルタナ世代だったからね

NAOTO:ベタにニルヴァーナとか

石毛:ニルヴァーナ、レディオヘッドみたいな。

NAOTO:あー

石毛:きっかけはそういうとこだったと思う。でまぁピクシーズ聴いたりとか、ヴァセリンズとかまぁ。俺凄いカート(・コバーン)大好きだったから

NAOTO:カートが発言したバンドを聴いていくみたいな?

石毛:みたいのを雑誌とかであさっていくみたいな。でも多分同時期にエイフェックスツインのリチャードDジェイムスアルバムとか聴き始めて

NAOTO:あーワープ系

石毛:ワープ系が一気にがーってきてて、ボーズオブカナダとかなんか、いっぱい

NAOTO:スクエアプッシャー

石毛:とか。やべーってなって。IDMって言葉があった時の世代だと思うんだよね。それがたぶん18とかじゃなかったかな

NAOTO:ワープは確かに流行ってた。ワープは今やバンドもやってるからね、

石毛:でも、OPN(Oneohtrix Point Never)も居るし

NAOTO:そうだね

石毛:やっぱ不思議だよね

NAOTO:不思議。そうかあの時代か。ワープ。ブリープテクノとか。LFOとか。懐かしいね

石毛:そうそうそう。と同時に俺たちってポストロック世代であると思うんだよね。たぶん。

NAOTO:あの時のポストロックって…

石毛:モグワイが(モグワイ・)ヤング・チーム出して、当時シガー・ロスが

NAOTO:あーかっこ(「()」)のやつとか

石毛:とか出して、インディーシーンでは、アメリカンフットボールとかの元祖エモ系が(笑)

NAOTO:あー。あれなんだっけ、グッドエンペラー?ブラック…

石毛:ブラック??!ゴットスピード!

NAOTO:ゴッドスピード・ユー!ラック・エンペラー!!そうか、じゃあ結構なんかエレクトリックなものからポストロック 。そういう生々しいやつが

石毛:そうそう。もともとはメタルとかパンクとかだったんだけど。

NAOTO:なんかテクニカル趣向なもの・・・

石毛:兄貴が凄いメタル好きで、小学校の時に凄いメタル聴いてて。で、姉ちゃんがユニオンでバイヤーやってて。で、それがヒップホップのバイヤーだったから、中学の時から聴かせてもらってて。それから自分自身はパンクとかニューウェーヴとやワープ系を始め電子音楽へ。

NAOTO:結構なんか、情報を得やすい環境!

石毛: 10代とかほとんど音楽に費やしてた。聴いてたなー。

逆にどうだったの?

NAOTO:僕もニルヴァーナきっかけ。もともと、高校入るまで音楽全く知らなくて、

石毛:えー意外

NAOTO:兄貴の影響で電気グルーヴっていう存在は知ってたけど。むしろ、電気グルーヴっていうものしかこの世に存在してないぐらいにしか思ってなくて

石毛:(笑)

NAOTO:だからといってJーPOPとかは別次元。おんなしフィールドとは思ってなかった。で、JーPOPも聴くけど、友達に合わせる為に聴いてたというか。それから高校入って、いろんな中学校から人が集まるじゃない?、みんなギター担いで来るような学校だったの。なぜか学校がそういうのに力入れてて・・・

石毛:公立?

NAOTO:公立。

石毛:すごいね

NAOTO:そういう教室まであって、そこにアンプとかいっぱいあって

石毛:沖縄すげー

NAOTO:海の隣だったから。爆音でやってて。なんか月一ぐらいで体育館に集まって先輩が演奏するみたいな

石毛:月一でやるの?それやばいね、箱バンみたい

NAOTO:で、まぁそこで別に部活に入る訳じゃないしちょっとやってみようかなと思って。レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンとか

石毛:そうだよね、世代だよね。

NAOTO:ニルヴァーナとか。それこそソニックユースとか。そこらへんのバンド聴いたときは、ちょっとびっくりしたけど。

二人:(ザ)フレミングリップスとかも!

NAOTO:最近こんなのやらないよって。ちょっとマニアックだから。そこで、明らかに電グルとは違う、ギターの音とか。ドラムとか。ちょっと部屋で鳴ってる感じとか

石毛:そうか、最初が電気だったから、なんかロック聴いたときに新鮮な響きというか

NAOTO:やばいめっちゃもードカーンみたいな!まぁとりあえず汚いみたいな。

石毛:そうだね。汚い。

NAOTO:そっからだね。レディオヘッドのキッドAとかはめっちゃ聴きやすかった。めっちゃ入ってきやすかったし

石毛:俺もね、キッドA大好き!

NAOTO:確かにワープの匂いするもんね。

石毛:なんかロックユーザーに優しかったと思う。凄かったあれは。なんか、あれを聴いているのはもしかしたらかっこいいんじゃないかっていう、錯覚を出してくれる。キッドAとかアムニージアックとかは

NAOTO:クラスで同じの2枚ぐらい持ってる人いなかった?

石毛:そんな高校凄くない!?うちの高校はそんなヤツ居なかったよ。居なくてつまんなくて辞めちゃったんだけど、俺は。

NAOTO:そーなんだー。うちは街が外人の街だから

石毛:そーか

NAOTO:だから、それこそクラブもいっぱいあったし。

石毛:うんうん

NAOTO:ヒップホップ、当時はLL・クール・Jとか

石毛:そーだね。東、西で分かれてたじゃん。ドクタードレーか、クールJか。赤か青か。

NAOTO:ドクタードレーとか だったね。あとギャング・スター

石毛:ツータンクやイグジビットや

NAOTO:イグジビットね。昔なんか、イグジビットが車の番組してたのわかる?

石毛:わかんない。何それ?CM?

NAOTO:アメリカのイケてないヤツの車を勝手に改造するみたいな

石毛:ローライダーとか?

NAOTO:とか。あれにかかってる音楽がめっちゃかっこよくて、そっから調べたりとかしてた

石毛:その街は特殊だね。おもしろい。

NAOTO:結構ギャング・スター全盛期だったから

石毛:確かに

NAOTO:おもしろかったから好きだった

石毛:そーだね、それ、たぶん俺たち中学、高校ぐらいだったよね。でも俺たぶんその時雰囲気で聴いてたんだよね。ヒップホップを。音的な仕組みで聴くんじゃなくって、聴いてなきゃなめられる。みたいな(笑) のちに音楽的に理解したけど最初は思春期ってのもあってか、あのカルチャーに対してのあこがれだった。。

NAOTO:そういう環境があったからかも。クラブとか。しかも高校生専用のクラブみたいのがあって。

石毛:凄いね。イギリスみたいだね。

NAOTO:そこで。大人も入れるんだけど、

石毛:オールナイトはやんない、みたいな?高校生専用なんだ?

NAOTO:専用じゃないんだけど、結果そうなっちゃったみたいな。大人来たらKYみたいなね

石毛:おもしろそう。

NAOTO:そこに大晦日のカウントダウンで高校生が800人とか集まるの

石毛:DJとかも高校生がやるの?

NAOTO:(当時は)高校生もやってた(笑)

石毛:へぇー、沖縄やっぱすごいとこだね(笑)

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――逆に石毛さんの地元はどんな感じでしたか?

石毛:埼玉ですからねー。僕はライヴハウスの北浦和KYARAってとこで育って。高校行かないで、ずっとそのライブハウスでバイトしながらいろんなバンドを観てました。浦和のクラブはそこまで行かなかったです。

――北浦和KYARAは造りが面白かった記憶があります。ライヴスペースと楽屋の広さが一緒でしたよね?(笑)

石毛:5階建てなんだけど全フロア同じ1階ずつの面積を使ってるので。キャパ100人だからね。そこでいろいろ、、、でもね、面白かったのが、海外のハードコアバンドがよく来てたんですよ。カムバックキッドとか、(ザ)ホープコンスピラシーとか。わりと有名なのが来てて。ベインとか。っていうのを生で観れたのは嬉しかったかな

NAOTO:なんかハードコアが見れる場所みたいなので人気あったの?

石毛:そう。で、キャパも100人だから超近くで見れるみたいな。で、なぜか外人のほどんどがMESA BOOGIEのRectifier使ってて、全部フルテンなのよ。100人のキャパでフルテンって全然意味ないじゃん。でもなんか耳に痛くないのね。すげーなーって思って。何が何だかわからない!

NAOTO:ボリュームもマックス?

石毛:そうそうそう

NAOTO:そんな音聴いたこと無い。

石毛:凄かった。これがアメリカかーと思った。

NAOTO:そうだよね。また時代を感じるね。MESAって聞いて。

そうやって埼玉ではそういうハードコア・シーンが…

石毛:まぁ、メロコアや青春パンクもも多かったんだけどね。逆に言うと、それがメインで他の音楽をする人があまりいなかったんだ。俺は俺でその時はポストロックとかエレクトロニカにはまっていたので何かに飢えていた東京に出たいって思い始めたのもその頃かも。

――埼玉の人でも東京に出たい!って思うんですね。

石毛:なんなんすかね、まあでもでも池袋は埼玉だと思うんすけどね。エリア的には(笑)

NAOTO:まーだけど、出やすいし、あんまりなんか、気合い入れて行くって感じではないですよね

石毛:ない

石毛:今でこそいろんなバンドやフラグメントが主催するレーベル、術ノ穴のアーティストとか面白くシーンに混ざってるけど当時は出会えてなかったから。最初なんか地元で、お前たち絶対売れないって言われてたし。だけど、とりあえず東京出てやってみようって。全然近いのに何とも言えない距離があるの。埼玉と東京って。

NAOTO:なんか、あれだね、近いがゆえにこう…

石毛:そう、なんか、本当にベットタウンと都会って感じ。埼玉ってベットタウンだなって思う。沖縄って都会・・・ていうかなんかもう外国みたいなもんだから

NAOTO:なんかもう、沖縄はどこ行っても完結しちゃってるよね。

石毛:やっぱ地元は好き?

NAOTO:地元は好きだよだし。食べ物も好きだし。海とかもすばらしいなと思う。でも普段は別に(笑)

 

 

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