廣山直人 (delofamilia) × 倉石一樹 (THE FOURNESS) Interview

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NAOTO よろしくお願いします。前作『Carry on Your Youth』のジャケットデザインのアイデアを出してくれたきっかけというか、どうやってひらめいたのかっていう話から聞かせてもらえると。

倉石 何を先に思いついたか、後だったかわからなくなってしまってるんだけど、最初に、曲はひと通り聴いてみて、僕はいつもと違うふうに聞こえたんだ。何となく、いつもと違う気がしたから、ジャケットも今までと違う方が良いのかなって、最初に思ったんだよね。

NAOTO 実際、作品の音質みたいなものはちょっと変えたんです。ユーザーには伝わるかわかんないですけど、自分らの中で。それを多分くみ取ってくれたのかな。

倉石 なんとなくね。

NAOTO 偶然かはわからないですけど、結構、何かグルーヴものとかミニマムなものが多くて。こういう一つひとつのものが重なっていくっていうのが、自然とジャケットとのデザインと合ってたのかなあと。

倉石 曲作りの中でそういうことをやってたんだね。

NAOTO そう。だから何かうまく音の重なりとジャケットのバッチの重なり間が、シンクロした感じがあって。そこは話してないじゃないですか、僕たち。

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倉石 何にも聞いてない。いつものとおり。

NAOTO お任せスタイルで(笑)。妙なシンクロができてましたよね。

倉石 そうだね。このバッジのアイデアは、たまたまその時期に僕がよく缶バッジを作っていたの。それで簡単に缶バッジを作れるいい工場を見つけて、バッチを一杯並べたら良いんじゃ無いかって思ったんだ。でも中面や表4で使っているバッチは写真じゃ無くて、手書きの絵なんだよね。実際のバッチのデザインを元にルーカスがオイルペイントと鉛筆でこれを描いてくれたんだ。

NAOTO ああ、やっぱそうなんだ。

倉石 うん。それで、デザインが出来るといつも一応NAOTOに確認のメール送るじゃん? 画像で。そうすると、凄く小さい指摘だったりするんだけど、いつもひと言ちょっとした変更の提案が来て、それが僕には、すごく面白くて。結構的確なんでだよね、NAOTOのひと言は。

NAOTO さくっと言ってただけで、いつも直感なんですけど。

倉石 いつも何かしら変更を言ってくるから、それでさらに良くなって、完成に向かって行くと言う流れですね。

NAOTO そうですね。パッと見の印象とかインパクトはポップなんだけど下世話な感じはしないというか、派手なんだけど、クールというか

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倉石 あとバッジのデザインは、アメリカの選挙バッジで、「スヌーピーをプレジデントに」っていう元ネタがあるんだけど、それを使いたいなって思って。ちょうど字面がハマったので、良いデザインになったと思います。バッジのサンプルを、NAOTOもちょくちょくインスタやブログに出してたから欲しい人も結構いるだろうなっていうのも思ったから、物販にも使いなよっていったんだよね。。時間が無かったんだけど、曲のタイトル全部バッチになってたら良いと思ったので。全曲分作ろうと思ったっていう話だけど、この話し面白いかな?(笑)

NAOTO いや、面白いです。この、紐解けてる感じというか。多分みんな、音楽の話は聞くし、するじゃないですか? 音がどうだ、歌詞がどうだって。でも、ジャケットにもやっぱり集中してもらいたいですよ、僕は。特に今って“ながら聴き”が当たり前になってるから。僕らの時代って、それこそアナログとか、ジャケットを見ながら音を聴いてたし。それをやってほしい。どういうデザイナーさんがいて、どういう人がどういう音楽作ったかっつうのも、すごく伝えたいというか。

倉石 そうだね。

NAOTO ずっと関わってきてもらってるから、こう言う話が出来ると思ったんです。

倉石 そうだね。

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NAOTO これまで、物販は一種類しかなかったんですよ。でも、今回はバリエーション多くて。

倉石 僕たちが 好きなバンドのTシャツとかグッズは全部ほしいっていう感じだったから、沢山種類が有った方がファンの方も喜んでくれるんじゃないかな。

NAOTO そうですね。絶対欲しいし、買うし。

倉石 っていうのがあったから、種類が沢山有った方が、いいんじゃないって言ってたんだと思う。

NAOTO 缶バッジって、ちょっと何か少年心がくすぐられるというか。

倉石 たしかに。でも子どもの頃って、バッジとか、Tシャツとか、自分では作れはしなかったじゃん? だから、大人になってちゃんとしたものが作れて、さらにファンの人にも一緒に共有できるっていう、そういうのがいいのかなって思うな。

NAOTO 本当にいいと思います。毎回お気に入りなんですけど、今回は僕の中ではベストなひとつですね。

倉石 よかった。なんか、全てのストーリーがつながってる感じがいいと思う。ジャケがあってCD/アナログがあって、ライブ行って、グッズもジャケとに使っている物と同じ物が売っていて。

 

 

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