廣山直人 (delofamilia) × 山本博之 (JOIN ALIVEプロデューサー/Mount Alive代表) Interview

――NAOTOさんもフェスは大好き、フジとか毎年プライベートで行ってますよね(笑)。

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NAOTO 逆にフジしか行ってないけどね。それこそコーチェラ、グラストンベリーとかは行きたいですけど。

山本 グラストンはね、1回行くともう二度と行きたくないと思うか、ずーっとここにいたいと思うかどっちかでしょうね。僕も正直、人生の中で一番過酷だと思える4日間でしたね。海外に行って、まずホテルには泊まってないわけですよ、一切。すぐにヒースロー空港から会場に車で連れられてって、そこにテント張って、4日間ずっとテントの中で過ごして。もう何十年の歴史の中で一番雨が降ったっていう年で、本当に大洪水になってって、そんな中で過ごして。正直金曜日くらいに、もう帰りたいなーとか思ったんだけど(笑)、日本からはそのときはスカパラが出てたんですよ。でも、スカパラのステージまでたどり着けない。パンフレットもあったけどわからなくて、結局たどり着かなかった。たどり着く前にカントリーのすごくいいバンドやっててそこに寄ってしまって、ああこれ最高だわみたいな。これがフェスティバルの醍醐味なんですけども。

NAOTO 誰が出るとかじゃなくて、そのフェスにお客がつく理由ですよね、それが。

山本 そうですそうです。何か発見があるんですよ。サマーソニックのクイーンは驚いたけど。もともとの曲がいいし、誰だって曲知ってる感じなわけじゃない? ボーカルが誰であれ、どの曲やってもOKですみたいな感じなので。

NAOTO オヤジが好きで、車でずっと聞いてたんですけど、それこそ、『Save Me』 とか、まさに『Somebody To Love』もそうだし、『Under Pressure』とか。やっぱり、高校くらいのとき聞いてた音楽がやっぱ一番覚えてるし、それが結局ずっと好きなんですよ、もう。

山本 結局はそうなんですよね。

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NAOTO 今の曲も新しいのも好きで、今聞くけど結局やっぱそれ風だったり。やっぱそういう多感な時期にもらった刺激って、変わらないというか、もう自分の本質になっちゃってるから、そこでもう形成されちゃって。オヤジが音楽好きだったのでレコードで聞いてましたし、兄貴がDJやってたし、コザはDJ文化だったので、レコードも普通に買ってましたし、周りも結構いましたよ。

山本 残念ながら、僕が高校生のときにはまだCDもできてなかったんで(笑)。だから、とにかくラジオでしたよね。ラジオで、当時で言ったらエアチェックっていって、カセットテープ買ってきて、カセットに録音して。レコードは函館にレコード屋さんがあって、そこに行って買ってたけど、やっぱり品ぞろえは悪かったです。大体、当時はNHK-FMは、アルバム丸々流してた。『軽音楽をあなたに』とか、午後くらいの。全曲、フルでラジオで流すんですよ。

NAOTO 1時間番組の中で?

山本 1時間とか2時間ぐらいで、それを全部テープ買ってきて録音して。でもやっぱりいいなと思うと、またレコードを買っちゃうっていう。今、あんまりFM雑誌、番組表とかないですけど、当時はFMの2週間、番組表が全部あって、何がかかりますっていうのが出てたんで、それを蛍光ペンでチェックして(笑)。

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NAOTO うちらもテープでしたよ。レンタルが結構主流だったので、レンタルしてきて、カセットに自分で落とすっていうのが割とポピュラーでしたね。もちろん、CDを買えることは買えるんですけど、お金がないっていうだけで、みんなで一緒に借りてテープに移すみたいなことしてました。

山本 よくアナログ盤はレンジが広いとかどうのこうのとかって言うけど、僕ら全然わかんない。でも、家でちょっと聞くぐらいだったら全然CDでいいのに、何か雰囲気でレコード聞いちゃったりするんですよね。

NAOTO 多分、その作業自体が今から聞くっていうモードに切り替わって、集中するきっかけでもあるというか。

山本 今は、アナログの大きい盤を持ってるのがファッションみたいな感覚だったりとかね。もっと広げたいんですけどね。

――NAOTOさんは、昨年リリースしたdelofamiliaの『Carry on Your Youth』っていう5枚目のアルバムを初めてアナログにされて。

NAOTO もちろんCD盤もリリースしたんですけど、アナログっていうものに初めてチャレンジして。アナログを作るっていう前提での曲数だったりして。4曲と9曲目がエンディングになってるように、ひっくり返してB面の頭がスタートの曲っていうコンセプトで作ってて、そういう意味では実験でしたね。僕がやりたかったことを、アナログを作るという目線ですべてが決まっていったっちゅうか。

山本 これ、勝手な僕のイメージすけど、アナログって聞くと、より音楽の作品って感じがすごくして。どうしてもCDって聞くと、商品なイメージに感じるんですよね。だから、気がつけば僕もCDでも意外にレコードって言ったりとか(笑)。先入観ですけどね。アナログ盤をずっと作り続けてる人たちは、やっぱり音楽を大好きな人なんだろうなと思うし、「アナログ盤を作ったんだよね」なんて言ったら、どうしてもすぐ聞いてしまいたくなって。やっぱりいいんですよね。

NAOTO 僕は、きっかけは今風なんですよ。例えば、人から教えられて、そのときYouTubeでチェックして、CDを買う。だけど、めっちゃいい作品だからアナログ盤で買い直して。結局、自分の手元に3バージョンぐらいあるんですよ。大体、アナログ盤が全部あるし。何か、逆行してんのか最新なのかわかんないけど、不思議だよね、アナログってね。

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――好きなバンドきっかけで聞くようになってもらえればね。昨年、神戸のカフェでdelofamiliaのライブがおこなわれたとき、delofamiliaきっかけでLP(『Carry on Your Youth』)を買って。でも、プレイヤー持ってないんですって。どうするんですか?って聞いたら、これから買いに行ってきますって。嬉しかったですね。

NAOTO そうだね、きっかけでね。そっから自分の好きなバンドの作品を買い直したりとかして。集中して聞いてまた好きになるかもしれないし。だから、アナログって、ながら聞きっちゅうのができないからいいんだと。向き合ってる感じっちゅうか。

山本 そうなんですよね。ネットとか今はいろんなものがあるから、音楽に集中できる時間がどんどん減ってって。今、僕もラジオで毎週、洋楽を3曲だけかけてるんですよ。やっぱり選ぶときに、すぐにパソコンに向かって調べてしまいますからね。やっぱ便利なんだなーって。

NAOTO じゃあ、今度そのラジオに出させてもらって(笑)。

山本 ぜひぜひ。3年ぐらいやってて、もう200曲はゆうに超えてますね。大体は60年代、70年代、80年代なんですけど。僕が高校生の頃聞いてたものとか。当時、コンサートでハードロックのバンドとかが結構札幌に来てて。マイケル・シェンカー・グループやらゲイリー・ムーアとか。

NAOTO すごい時代だったんですね。

山本 そうですね。地元で見るということも、高校生んときに聞いたのと一緒で、多分、一生忘れないと思いますよね。

NAOTO かなりのインパクト残せますよ、きっと。

山本 だから、中学生や高校生、まあ小学生まで、ちょっと背伸びしてほしいっていうかね。例えば「俺、実は中学んときにおやじと一緒にdelofamilia見てんだよねー」なんていうのがね、ちょっと大人になったときに言ったりとかっていう感じにしたいなって思いますし。僕はやっぱり北海道で、もっといろんなところでライブをやって、もちろん上の人たちにもいい音楽をより感じてもっともっと長生きしてほしいし、若い人たちもライブを見て元気になって、また明日から勉強頑張ろうみたいな感じになってほしいし。そのためにどんどんいいコンサートを届けていくのが、われわれの役目だし。

NAOTO 他の都道府県とくらべても、ダントツで行ってますもんね、北海道。

山本 ありがたいですよ。九州だと、面積でいったらほぼ同じぐらいかもしれないけど、ちゃんと6県、媒体もそれぞれにあるから。放送局がそれぞれにある。北海道ってひとつなんで(笑)、ツアーってなっても、北海道3カ所くらいですからね、言ってしまえば。昔、よくブルース・スプリングスティーンがアメリカのすごく田舎とかにも行って、「こんなとこに客なんか来るの?」みたいな感じのところなんだけれども、すんごい大きなアリーナがあって。気がついたら何千人もいて満席みたいな。で、地元のFM局は朝から晩までずーっとスプリングスティーン。街を上げて「ようこそ!」みたいなね。何か街の一大行事みたいな感じで、そういう意味では北海道はチャンスかなってすごく思うので。田舎扱いするな!って怒られるかもしんないんですけど、その情熱っていうんですか、ウェルカムモード満載みたいな感じは何かいいな~っていうか。

――たしかに。NAOTOさんは(北海道の)空港は全部回ったんでしたっけ?

NAOTO 利尻以外。空港はだいたい回ってるんですよ。

山本 何たって北海道には179も街/市町村がありますからね。まだまだありますよ。

NAOTO じゃあ、179制覇へ向けて(笑)。

山本 そうですね。引き続きよろしくお願いいたします(笑)。

 

 

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<ORANGE RANGE「RANGE AID+ presents “RWD← SCREAM 015″」>

2005年10月12日にリリースした3rdアルバム『ИATURAL』の再現をコンセプトに掲げたライブツアー「RANGE AID+ presents “RWD← SCREAM 015″」が、4月29日(水・昭和の日)にZepp Sapporoにて開催決定!!

■4月29日(水・祝) 北海道・Zepp Sapporo
開場/開演:17:00/18:00
チケット一般発売日:2015年3月7日(土)
チケット料金:1Fスタンディング 5,000円(税込/ドリンク代別途必要)
問い合わせ:マウントアライブ 011-211-5600
http://orangerange.com/rwd015/

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<JOIN ALIVE 2015>

今年で6回目の開催を迎える北海道「JOIN ALIVE」は7月18日(土)、19日(日)にいわみざわ公園(野外音楽堂キタオン&北海道グリーンランド遊園)にて開催決定!!
http://www.joinalive.jp/

 

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